「超短編!大どんでん返し」感想

小学館文庫編集部(編)「超短編!大どんでん返し」を読みました。

超短編!大どんでん返し 小学館文庫編集部(編)

乾くるみ、蘇部健一、似鳥鶏、米澤穂信、日明恩、田丸雅智、辻真先、井上真偽、東川篤哉、葉真中顕、法月綸太郎、呉勝治、翔田寛、下村敦史、上田早夕里、白井智之、西澤保彦、恩田陸、深緑野分、大山誠一郎、青崎有吾、青柳碧人、伽古屋圭市、柳広司、北村薫、夏川草介、乙一、門井慶喜、曽根圭介、長岡弘樹(掲載順、敬称略)。

約4ページのショートショートが30編。豪華な顔ぶれは新規開拓にも向きそう。

イチオシは
パンダかあ→パンダッパンダッ→パンダァ
な、似鳥鶏さんの「vsパンダ」。

このあたりの村では毎年、野パンダに襲われて死者が数名出るそうです
パワーワード:野パンダ。つよい。

野パンダは野犬や野猿と同じ「やパンダ」なのか、野うさぎと同じ「のパンダ」なのかが気になるところ。……パンダって音読み?

「忘却とは」は、いかにもな爺様が若者言葉にくだを巻く姿を皮肉った(?)快作。毒舌な独舌が光ります。

そして、これを書いているのが辻真先さんという衝撃。主人公と同世代または年上。一番のどんでん返しはここかもしれません。

どれもサクサク読めてスカッと転がされますが「大どんでん返し」といわれると……?な話もちらほら。

あと、通常運転な西澤保彦氏のせいで気軽に薦めづらいのが難点。学校図書館は無理なんじゃないかなこれ。

「これってどういうこと?」って聞かれて、まともに答えられる気がしないよ!いや、内容は理解してるけど!

中高生が自分の好みを探るのにぴったりだからこそ、惜しまれます。

その点をクリアできれば「最近、本を読む集中力が……」という方から「読書の合間に軽い本を読みたい」方までおすすめです。

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