イヌ的な作家5名による短編集「Wonderful Story」感想

「Wonderful Story」を読みました。

Wonderful Storyの書影

伊坂幸郎、貫井ドッグ郎、崎梢、木下半、横関。イヌ的な名を冠する5名によるイヌ的な短編集。

  • イヌゲンソーゴ/伊坂幸太郎
  • 海に吠える/大崎梢
  • バター好きのヘミングウェイ/木下半太
  • パピーウォーカー/横関大
  • 犬は見ている/貫井徳郎

の5編を収録。

犬が語り、犬に救われ、向き合い、噛み分け、囚われる。どの話も犬たちの動きや表情が見えるようで、粒揃いの1冊でした。

誰もが知る犬物語と血なまぐさい怨嗟を掛け合わせ、ツッコミと打ち返しで畳み掛ける「イヌゲンソーゴ」はザ・伊坂さん。クスクス笑いが止まりませんでした。どうかチワワにも幸あれ。

盲導犬訓練施設に勤める2人が犬とユーザーのために奔走する「パピーウォーカー」も好き。このコンビの続き読みたいなあ。

執筆依頼時のエピソードも解説として収録。五者五様の反応が面白かったです。

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上記は2019年に読書記録の一部として書いたものをリライトしました。

と、いうのも横関大さんの短編「パピーウォーカー」が大幅加筆され、単行本になったと知ったから!

ツッコミ系・歩美と寡黙な阿久津の凸凹コンビ復活!やー嬉しい。

「Wonderful Story」から遅まきながら横関作品を追いかけ始め「再会」「グッバイ・ヒーロー」「スマイルメイカー」と読み進めています。シリーズものは後にとっておく派。

どれも心地よい読後感と人の書き方が魅力的。

「わんダフル・デイズ」も楽しみです。

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